「次世代の人々が地球を理解し、レジリエントな未来を実現するための新たなインフラをつくる」というビジョンを掲げ、小型SAR衛星コンステレーションの構築・運用と、そこから得られるデータのソリューション提供を通じて、社会課題の解決に挑むSynspective。今回は、Satellite System Development Dept. No.2の Mechanical Systems Engineerとして活躍する川勝翔太郎さんに、衛星設計の魅力について語っていただきます。

– – – – – –

チームをリードする構造設計エンジニア:解析からチームマネジメントまで、衛星開発を幅広く支える

インタビューアー(PR): 本日は、メカニカル・システム・エンジニアとして活躍されている川勝さんにお話を伺います。川勝さんは異業種からSynspectiveにジョインされ、現在はチームをリードする立場で衛星開発に携わっていらっしゃいます。まず、川勝さんの現在の担当業務について教えていただけますか?

川勝:私は主に、小型SAR衛星「StriX」の構造設計全般を担当しています。入社当初は構造解析(CAE)がメインの予定だったのですが、チームの体制変更などを経て、現在はチーム全体の取りまとめやメンバーのサポートなど、少し管理側に近い業務も増えていますね。もちろん設計実務も行いますが、チームが円滑にプロジェクトを進められるように環境を整えることも重要な役割になっています。

宇宙への情熱、再び:バイク、素材業界を経てSynspectiveへ

インタビューアー(PR): 幅広い業務を担当されているのですね。これまでのキャリアと、Synspectiveに入社された経緯についても教えていただけますか?

川勝:最初は、レース用のバイクの車体設計、特に構造設計や空力解析に約4年間携わりました。その後、素材メーカーに転職し、ガラスを製造するプロセスでの熱流体解析や生産技術を担当しました。Synspectiveのことは、転職活動中にエージェントを通じて知りました。実は、子供の頃に宇宙少年団に所属していたり、大学院で航空宇宙工学を専攻していたりと、元々宇宙分野への関心は高かったんです。これまでのキャリアで得た経験を活かしつつ、改めて宇宙というフィールドに挑戦したいと思い、入社を決めました。2023年の2月に入社したので、もう1年ちょっと経ちますね。

個人ブースと昇降デスクで、集中できる環境を整備

インタビューアー(PR): バイク、素材、そして衛星と、異業種からの転職になりますが、不安などはありませんでしたか?また、宇宙業界ならではの難しさを感じることはありますか?

川勝:不安が全くなかったわけではありませんが、入社前に抱いていた「宇宙品質は特殊すぎるのでは?」というイメージは、少し変わりました。もちろん高い品質基準はありますが、従来の国主導のプロジェクトほど厳密一辺倒ではなく、自社で衛星を開発・運用するSynspectiveでは、仕様決定における自由度が高いと感じています。例えば、部品によっては自動車産業で使われる工業規格で十分な場合もあります。ですので、異業種での経験、例えば大量生産に関する知見などが活かせる場面も少なくありません。特殊だと考えすぎず、まずは様々な業界の方にも飛び込んできてほしいですね。もちろん、宇宙特有の環境条件など学ぶべきことは多いですが、過度に構える必要はないと思います。

前例なき挑戦が生む成長:コンステレーション構築の難しさと、フラットな議論の魅力

インタビューアー(PR): 異業種での経験も活かせるのですね。Synspectiveでの仕事のやりがいや、逆に難しさを感じる点があれば教えてください。

川勝:やはり、衛星コンステレーションの構築という、世界でもまだ事例の少ない事業に挑戦している点に、難しさとやりがい両方を感じます。年間十数機という生産規模は、従来の衛星のような一品生産とも、自動車のような大量生産とも違う、独特のバランスが求められる領域です。どこまで標準化し、どこで個別対応するか、効率的な生産体制をどう構築するかは、常にチームで試行錯誤しています。また、当社はまだ若い会社なので、仕組みが整っていない部分も多く、それを皆で議論しながら作り上げていく過程は大変ですが、大きなやりがいでもあります。

宇宙開発らしい難しさで言えば、打ち上げた後に軌道上の衛星で問題が起きても、直接手にとって確認できない点ですね。だからこそ、地上での徹底的な検証が重要になります。ただ、検証項目を増やせばコストも時間もかかります。開発スピードとのバランスを見ながら、どこまでのリスクを取るか、どこで割り切るかの判断が常に求められます。これは非常に難しいですが、皆で知恵を出し合っています。
組織も事業もすごいスピードで進化していて、その最前線で自分も変化し、成長できる実感があります。あとは、年齢や役職に関係なく、非常にフラットに議論できる文化があること。様々なバックグラウンドを持つメンバーと意見をぶつけ合えるのは刺激的です。

インタビューアー(PR):ヤマトテクノロジーセンターでの働く環境はいかがですか?

川勝:何より大きいのは、私たち設計開発の部隊と、衛星を実際に組み立てる製造現場(工場)が同じ建物内にあることです。文字通り壁一枚隔てているだけなので、すぐに現場の状況を見に行ったり、製造担当者と直接相談したりできる。この距離の近さは、開発を進める上で非常に大きなメリットだと感じています。オフィス内には会議室や集中用のフォンブース、気軽に打ち合わせができるオープンスペースなども充実していて、コミュニケーションが取りやすい環境です。

ヤマトテクノロジーセンターでは、部門を横断してのランチ会や飲み会も定期的に開催

インタビューアー(PR):それでは最後に、どのような方がSynspectiveに向いていると思うか教えてください。

川勝:まず大前提として、モノづくりに対する何らかの専門性や深い知見をお持ちの方ですね。その上で、今のSynspectiveは部門間の連携やチームワークが非常に重要なので、周りとしっかりコミュニケーションを取りながら、協力してプロジェクトを進められる方が向いていると思います。特に、まだ会社の仕組みやルールが発展途上の部分も多いので、現状をより良くするために、一緒になって考え、作り上げていくことに前向きな方が嬉しいです。
あとは、変化を楽しめることでしょうか。担当する業務内容が変わる可能性もありますし、「この業務しかやりたくない」というスタンスよりは、新しいことにも柔軟に、前向きに取り組める方が活躍できると思います。ご自身の知識や経験を武器に、周りを巻き込みながら積極的に発信し、チームとして新しいものを生み出していきたい、という意欲のある方、ぜひお待ちしています。

インタビューアー(PR):川勝さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

– – – – – –
Synspectiveは、未来を共に創る仲間を募集しています。

– 衛星開発やデータサイエンスに興味がある方
– 社会課題の解決に貢献したいという強い想いを持つ方
– 新しいことに挑戦し、成長し続けたい方
– グローバルな環境で活躍したい方
– Synspectiveのミッションに共感できる方

採用情報はこちら
https://synspective.com/jp/recruit/