[ お知らせ ]
株式会社Synspective(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)は、本年9月に石油流出の解析等を行うOrbital EOS社(本社:スペイン・バレンシア、CEO:Juan Peña Ibáñez)とのパートナーシップ協定を締結したことをお知らせします。
9月9日、Synspectiveは自社SAR衛星StriX-αにて、広範囲を1度に撮像できるStripmapモードでシリア・レバノン沖を撮像しました。撮像した地域では、2021年8月23日以降、シリア最大の石油貯蔵施設(バニヤス)から大量の石油が流出し、地中海東岸に拡散しました。
Orbital EOS社は、StriX-αで撮像した画像を利用し、石油の拡散状況を解析しました。Orbital EOSの解析の結果、StriX-αが捉えた画像の1つでは、243.5㎢におよぶ範囲で石油が流出していることが確認されました。
下の画像のうち白黒部分(中央)はStriX-αが捉えたSAR画像です。そのうち青色で着色されたエリアはOrbital EOSが解析した結果、海表面が石油で覆われていると判断されました。
OrbitalEOS社のCEO、Juan Peña Ibáñez氏によると、シリア沿岸の水質が急激に悪化しており、当面の間、漁が禁止されるなど、漁業へ深刻な影響を及ぼしていると指摘しています。早い段階で流出範囲の分析を行うことが、海洋生物や経済への影響を最小限にとどめるためには非常に重要です。
Stripmapモードで撮像、シリアのタルトゥース及び沿岸を抜粋(2021年9月)*クリックして拡大
Synspectiveは自社の高解像度SAR画像を用いて、石油流出範囲の特定や拡散予測に貢献したいという思いの下、 Orbital EOS社との協力関係を続けていきます。