小型SAR衛星の開発・運用からSARデータの販売と解析ソリューションの提供を行う株式会社Synspective(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)は、5機目となる小型SAR衛星StriXシリーズの打上げに関して、以下の通りお知らせします。
■打上げ予定日
打上げ予定期間は7月30日(UTC)から14日間となります。
*最終的な打上げ日時は、日が近くなった段階で確定します。Rocket Labウェブサイトにて、最新情報を随時お知らせいたしますので、ご確認ください。
Rocket lab ウェブサイトはこちら
URL: https://www.rocketlabusa.com/missions/next-mission/
■打上げロケット・場所
打上げロケット:Rocket Lab社 Electronロケット
打上げ場所:ニュージーランド・マヒア半島
■ 本打上げに関して
今回のStriXシリーズは、性能向上を図った衛星であり、また新たに傾斜軌道へ投入予定となります。この軌道を選択することで、低〜中緯度地域の人口密集域に撮像リソースを集中させることができるため、需要の高い地域のより高頻度な撮像に対応することができます。
また、衛星の撮像方向の制約により単一方向で発生してしまう不可視領域(衛星の撮像方向・角度、と陸域の傾斜勾配の関係により発生)がありますが、今回の傾斜軌道と現在運用中の太陽同期軌道の組み合わせにより、東西南北の4方向からの撮像が可能となり、不可視領域を避ける撮像の組み合わせが選択できるようになります。
■コメント
代表取締役CEO 新井元行
「この度、私たちは5機目の衛星打上げをRocket Labと迎えることとなり、大変嬉しく思います。5機連続成功を目指し、これまで一緒に挑戦を続けてきた両社の献身的なチームと、プロジェクトに関わったすべての方々に心から感謝いたします。Rocket Labとは先月、2025年から2027年にかけて10機の打ち上げに合意することを発表しました。これにより、これまで信頼関係を作り上げてきたRocket Labと一緒に更にコンステレーション構築を加速させて参ります。また、小型SAR衛星の量産施設の稼働も始まり、より高頻度に打ち上げる準備も整いつつあります。この世代で、人類が地球システムを理解し、レジリエントな経済発展を実現するための新たなインフラをつくることを目指し、引き続き努力を重ねて参ります。」
取締役 / 技術戦略室 室長 小畑 俊裕
「今回の打ち上げは、弊社にとって5機目となる衛星であり、第3世代の初号機としての記念すべき衛星です。この衛星の開発と運用に携わった全ての方々に心より感謝申し上げます。本衛星は、現在軌道上で運用中の第2世代衛星と同じコンセプトに基づいており、高い信頼性を持っています。その上で、合成開口レーダセンサーのアップグレードにより、さらなる高分解能化を実現し、弊社衛星の強みである広域撮像を両立させた画像を提供します。加えて、今回は初めて傾斜軌道に投入し、高頻度撮像や複数方向からの撮像を予定しています。これにより、これまで以上に顧客が必要とする画像提供サービスを実現していきます。
さらに、本打上は前回からわずか5か月後という短期間での実施となりました。本年より稼働をし始めた新工場による多機生産能力に加えて、今回、短期間での打上能力を実証することで、コンステレーション整備段階が本格化していることを示していきます。」
■ Rocket Labについて
2006年に設立されたRocket Labは、ミッションの成功で確固たる実績を持つエンドツーエンドの宇宙関連企業です。信頼性の高いロケットの打上げサービス、宇宙船の部品、衛星、その他の宇宙船、軌道上の管理ソリューションを提供し、宇宙へのアクセスをより早く、より手軽に、かつ手頃な価格で可能にしています。米カリフォルニア州ロングビーチに本社を置くRocket Labは、小型軌道ロケット「Electron(エレクトロン)」の設計・製造を行っており、2018年1月の最初の軌道打ち上げ以来、Electronロケットは米国で年間2番目に打ち上げ回数が多いロケットとなり、民間および公的機関のために180機以上の衛星を軌道に送り、国家安全保障、科学研究、宇宙デブリ問題の緩和、地球観測、気候モニタリング、通信などの業務を可能にしています。また、Rocket Labのスペースクラフトは、NASAの月や火星へのミッション、そして初の民間商業ミッションである金星探査の補佐を選ばれています。Rocket Labは、ニュージーランドの民間軌道発射場に2つの発射台とバージニア州に3つ目の発射台を有しています。
詳細は以下のウェブサイトをご覧ください:www.rocketlabusa.com
■ 株式会社Synspectiveについて
Synspectiveは、独自の小型SAR(合成開口レーダー)衛星を開発・運用し、SARデータの販売と衛星データを利用した解析ソリューションを提供しています。2020年代後半までに30機の小型SAR衛星コンステレーションを構築し、地球上のあらゆる場所の変化を観測できる新しいインフラの創造を目指しています。高頻度・高解像度の地球観測を可能にするSAR衛星を活用することで、持続可能な社会・経済活動を阻害する恐れのある自然災害や紛争、環境破壊などのリスクを特定・評価し、専門性を持つパートナーとともにソリューションの開発・実装を行います。
https://synspective.com/