報道関係各位
2021年10月12日
パシフィックコンサルタンツ株式会社
株式会社Synspective
国内防災分野でのSAR衛星データを活用した共創に向けて
パシフィックコンサルタンツとSynspectiveが戦略提携
パシフィックコンサルタンツ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:重永 智之)と株式会社Synspective(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)は、日本国内の防災・減災を図り、安心安全で持続性の高い社会の実現を目的に、業務提携を行うことに合意しましたのでお知らせします。
両社は今後、目的の達成に向けて、双方の強みを活かし国内の防災分野における衛星データの利活用並びに新たな技術及びサービスの開発を推進し、創造的思考と行動、革新的テクノロジーの力で、持続可能な世界の実現に貢献します。
*左から:株式会社Synspective 取締役 白坂成功、代表取締役CEO 新井元行、パシフィックコンサルタンツ株式会社 代表取締役 社長執行役員:重永 智之、 取締役執行役員 藤井 久矢。
- 空間情報技術による、災害に強く持続性の高い街づくりのために新たな価値を提供
パシフィックコンサルタンツは、グループビジョン2030「技術の力を、未来の希望に」のもと、建設コンサルタントの枠を越えた創造的思考と行動、革新的テクノロジーの力で、人間と自然が共生する持続可能な世界を目指しています。災害に強い国土の強靭化を実現することにより、カーボンニュートラルやSDGsなどの政策目標も達成できる、安心安全で持続性の高い社会の構築に貢献して参ります。創業70周年を迎え、衛星データ活用を始めとした空間情報事業の展開を図り、社会の要請に応えていきます。
Synspectiveは、内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)*1の成果を応用した小型SAR衛星開発の独自技術を有し、すでに運用を開始した初号機”StriX-α”を含め、2020年代後半までに30機の小型SAR衛星コンステレーション構築を目指しています。自社衛星から得られるデータの販売だけでなく、多様な衛星、IoTなどを組み合わせた膨大なデータを、データサイエンスや機械学習を用いて分析し、ソリューションとして提供しています。
日本トップクラスの社会インフラサービスを計画、調査、設計、管理の側面からプロデュースするパシフィックコンサルタンツと、小型SAR衛星コンステレーションと衛星データソリューションを提供するSynspectiveは、激変する地球環境に対する国土の脆弱性に適応できる、安心安全で持続性の高い社会を構築するために、新たな価値を提供します。
*1 革新的研究開発推進プログラム「ImPACT」とは、実現すれば産業や社会のあり方に大きな変革をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出を目指し、ハイリスク・ハイインパクトな挑戦的研究開発を推進することを目的として創設された内閣府主導のプログラム
- 防災・減災に向けた新たな取り組み
近年、気候変動等により自然災害の頻発化や激甚化が進む中、日本国内では老朽化する社会・公共インフラをどのように維持・管理していくかが重要課題となっています。また、日本の国土は、日本列島の地理的位置や気候、地形、地質などの特徴から、土砂災害や洪水などの水害、地震、火山など様々な自然災害のリスクを抱えています。これらの大きな社会課題に対し、社会インフラサービスを構築するノウハウと衛星コンステレーションからの衛星データをAIなどの最先端技術で統合することにより、国内の防災分野の課題を解決する新たな技術を開発し、防災・減災のための新たなサービスを提供します。
- SAR衛星コンステレーションによる防災・減災への取組み
SARとは“Synthetic Aperture Radar”の略語で、日本語では「合成開口レーダー」と呼ばれます。SAR衛星は、マイクロ波を使って地形や構造物の形を観測します。マイクロ波は波⻑が⻑く、雲を透過するため、雲の下にある地表も観測することができます。日中・夜間によらず観測が可能で、光学衛星(写真画像)では地球全体の データの取得範囲も25%程度に留まるのに対して、SAR衛星は100%のデータ取得が可能です。
Synspectiveでは、すでに運用を開始した初号機”StriX-α”を含め、2020年代後半までに30機の衛星コンステレーション構築を目指しています。低軌道を周回する30機のコンステレーションにより、世界のどの地域で災害が発生しても、2時間以内に観測することが可能になります(国内任意エリアでは、最短間隔数十分で撮像が可能)。これらSAR衛星の特徴を自然災害に対する防災・減災に活用します。
■パシフィックコンサルタンツ株式会社
パシフィックコンサルタンツは、第二次世界大戦後の日本の復興に技術で貢献したいとの思いから、1951年9月に創業。今年70周年を迎え、これまで時代とともに複雑に変化する社会の課題に対して、インフラエンジニアリングを核としたコンサルティングサービスを提供し、新たな未来のため、よりよい社会を次世代に引き継ぐための価値や変革をもたらしてきました。「技術の力を、未来の希望に」をグループビジョン2030に掲げ、加速する外部環境の変化にしなやかに対応し、社会インフラサービスの先駆者となって、社会を持続可能な世界へと導きます。
設立:1951年9月4日
所在地:東京都千代田区神田錦町三丁目22番地
代表者:代表取締役 社長執行役員 重永 智之
URL:https://www.pacific.co.jp/
■株式会社Synspectiveについて
Synspective(シンスペクティブ)は、データに基づき、着実に進歩する世界の実現を目指し、衛星による観測データを活用したワンストップソリューション事業を行う会社です。内閣府「ImPACT」プログラムの成果を応用した独自の小型SAR衛星により高頻度な観測を可能にする衛星群を構築し、その衛星から得られるデータの販売、および、それらを利用した政府・企業向けのソリューションを提供します。
設立:2018年2月22日
所在地:東京都江東区三好3-10-3
代表者:代表取締役CEO 新井元行
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社Synspective
PR担当:熊崎・藤川