小型SAR衛星の開発・運用からSARデータの販売とソリューションの提供を行う株式会社Synspective(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)は、米国において持株会社のSynspective USA HD, Inc.と、事業会社のSynspective USA, Inc.の2社を設立したことをお知らせいたします。Synspective USA, Inc.は、コロラド州をビジネス拠点とします。

米国市場への戦略的拡大は、世界最大の宇宙関連市場である北米・中南米地域の顧客に、最先端の衛星データとインサイトを提供するという、当社のコミットメントを一層強めるものであり、当社の成長過程における重要なマイルストーンとなります。

Global Market Insightsが発行した「Synthetic Aperture Radar (SAR) Market Report, 2024-2032」によると、米国を中心とする北米地域のSAR市場規模は、2023年に9,625USD Million(約1.5兆円)であり、その後は年間約10%で成長し、2030年には19,569USD Million(約3.1兆円)に達すると予測されています。

新しい米国子会社は、Synspectiveの米国・中南米地域事業の拠点となり、国家安全保障、インフラモニタリング、災害対応、人的安全保障、環境管理などの分野でSAR衛星データやソリューションを提供することに注力します。地域の主要なステークホルダーとのパートナーシップを強化し、意思決定プロセスをサポートするインサイトや、効果的なソリューションを顧客へ提供することを目指しています。

Synspective 代表取締役CEO 新井元行のコメント
「宇宙産業の重要なマーケットである米国に拠点を設立できたことを、大変嬉しく思っています。米国市場への拡大は、SAR衛星データを通じて実用的なインサイトを提供するという当社の使命を推進する決意を示すものです。今後もビジネス拡大に向け積極的な投資を行うとともに、現地の企業や政府との緊密な協力関係を促進し、当社のSARデータやソリューションが北米・中南米地域特有の課題を解決することで、新たなビジネスの機会を創出することを目指して参ります。」

Synspective USA, Inc.代表 Kumar Navulurのコメント
「北米や中南米で強固な基盤を築いている中で、米国での支社設立は非常に喜ばしいことです。今後は、ローカルパートナーと協力し、当社のSAR技術を通じて、次世代の持続可能な未来のために前向きな変化を促す実用的なデータとインサイトを提供して参ります。米国子会社を設立することで、さまざまな分野のクライアントのニーズに応えることができるようになります。」

Kumar Navulur プロフィール
地理空間産業で30年以上の経験を持つ。Open Geospatial Consortium(OGC)の取締役会のメンバーであり、国連の地理空間情報専門家 グループ(UN-GGIM)の民間セクターネットワーク(PSN)のメンバーも兼務。 DigitalGlobe財団の会長を5年間務め、プログラムの普及を500以上の大学に拡大。リモート センシングとGISの分野でいくつかの特許を保有し、研究開発、製品開発、ビジネス開発など業界において幅広い経験を持つ。 米国パデュー大学で農業・生物工学の博士号を取得。 

株式会社Synspectiveについて
Synspectiveは、独自の小型SAR(合成開口レーダー)衛星を開発・運用し、SARデータの販売と衛星データを利用した解析ソリューションを提供しています。2020年代後半までに30機の小型SAR衛星コンステレーションを構築し、地球上のあらゆる場所の変化を観測できる新しいインフラの創造を目指しています。高頻度・高解像度の地球観測を可能にするSAR衛星を活用することで、持続可能な社会・経済活動を阻害する恐れのある自然災害や紛争、環境破壊などのリスクを特定・評価し、専門性を持つパートナーとともにソリューションの開発・実装を行います。https://synspective.com/